シニア犬のごはん前にやるべきタッチケア|誤嚥・むせ込み予防に役立つ方法

毎日のごはん前。
「ワクワクして落ち着かない」「ソワソワ歩き回る」シニア犬、いませんか?

実は、ごはん前のちょっとしたタッチケアで、
・落ち着いて食べられる
・丸呑みしにくくなる
・誤嚥やむせ込み予防
につながることがわかっています。

なぜ食事前のタッチが大事?(シニア犬の変化)

シニア期の犬は、
・興奮しやすい
・自律神経(交感神経)が優位になりやすい
・噛む力・飲み込む力が弱くなる
唾液が出づらく乾燥しやすい(=飲み込みにくい)
といった変化が起きやすくなります。特に唾液が少ないと、食べ物が口の中でまとまらず、丸呑みやむせ込みのリスクが増えるため、食べる前に口まわりと顎周りをゆっくり刺激することはとても効果的です。

今まで「背中を撫でる」が推奨されてきた理由

これまで多くの書籍や講座では、「背中をゆっくり撫でてリラックスさせる」と紹介されてきました。背中には副交感神経を優位にしやすいポイントがあり、興奮しすぎている犬を落ち着かせるのに役立ちます。つまり背中のタッチは食事前の準備として間違いではありません。

ごはん前は“背中より先に口周り”が理にかなっている

その理由
食べる動作に直接関係するのは、
・唇
・ほっぺの筋肉(咀嚼を補助)
・顎関節
・飲み込みに関わる首まわりの筋肉
・唾液分泌につながる周辺刺激
だからです。

▶ 口周りのタッチ
→「噛む・飲み込む準備」として体にスイッチを入れやすい
→ 唾液の促しにもつながる
▶ 背中のタッチ
→ 落ち着き・安心感を作る役目
目的が違うため、順番を変えるだけで効果が変わります。
ごはん前:口周り → 背中が正解。

実践の流れは動画がわかりやすいので、先にチェックしてからSTEPに進むのがおすすめです

STEP別|やさしいごはん前ルーティン

STEP1|まず呼吸を合わせる

触らず、近くで深呼吸。
犬も少しずつ落ち着き始めます。

STEP2|口周り・顎まわりをゆっくりタッチ

眉間→口角→ほっぺ→顎下へ
力は入れず、表面をなでるだけ。

※無理に開口操作はしない。

STEP3|顎をそっと支えて“噛む準備”へ

触らせてくれる犬だけでOK。
軽く添える程度で十分です。

STEP4|最後に背中を一方向にスーッと撫でる

肩から腰へ、ゆっくり大きな動きで。
ここで“落ち着いた食事モード”に入ります。

口周りを触れない・嫌がる場合は?

触れないのには理由があります。
・歯の違和感
・顎関節の痛み
・過去の嫌な経験
・緊張や警戒
無理に触らず、まずは背中・首・肩から触れるルートで信頼を積むのがおすすめ。

まとめ|その子のペースがいちばんの正解

✔ 食事前は背中より先に口周り
✔ 唾液不足・丸呑み・むせ込み予防に役立つ
✔ 触れない子は段階調整でOK

今日の小さなタッチが、明日の安心した食事につながります。

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