Mダックスのチョコちゃんは、現在16歳。犬の整体BONJOUR(ボンジュール)永吏(エリー)先生の日頃のケアの成果もあり、若々しさを保っています。日々の温灸と整体による温活に加え、歯のケアも欠かせません。ところがある日、咳をするようになったんです。永吏(エリー)先生に話を伺いました。
チョコちゃんが急に咳をし始めたそうですが
そうなんです。
それは鼻水や嘔吐、食欲不振、元気がないなどといった症状もなく、逆くしゃみのようものでした。それも頻繁に咳込むわけでもなくたまに出る程度。そんな咳に気づいてから2〜3日が経ったある日…。寝静まったチョコの呼吸が早くなっていることに気づきました。
どんな風に?
チョコは寝入っていましたが、いつもと違って明らかに胸の上下運動が大きく、早いのです。慌てて病院へ直行し、レントゲンを撮ってもらうと軽い肺炎を起こしていました。「誤嚥の可能性もある」と言われて頭に浮かんだのは…歯磨き中の様子でした。
咳の原因が、なんと、歯磨きのやり方だったんですねー
そうなんです。歯磨き中に時折むせるような咳をしていて、それはイヤイヤで怒って鼻を鳴らしているだけのようで、くしゃみのようなクシュンでしたが、湿った感じのものではありました。
幸い通院による投薬治療ですぐに完治しましたが本当にドキッとさせられました。
具体的にどんな磨き方をしていたんですか?
普段は、ビショビショの歯ブラシで歯を磨いていて、これまでは特に問題が起こりませんでしたが、チョコは、現在16歳。ビショビショの歯ブラシで磨くこと自体は問題はありませんが、実は磨く時のチョコの姿勢が問題だったんです。奥を磨く際、どうしても顎を持ち上げて磨いてしまう。すると、水分を多く含んだ歯ブラシで歯を磨いたことで、誤嚥が起こってしまったんです。
そうだったんですね。
歯科検診の際、正しい犬の歯磨きの仕方を動物病院で聞いたそうですが。
誤嚥せずに正しく磨くポイントは、
1、コップに水を入れ、歯磨き都度歯ブラシをコップの中の水でゆすぎ、歯ブラシの水気をよく切る
2、ワンコを飼い主の目線より高いところに乗せ、ワンコのあごは床に並行、あるいは頭を下に向かせる(水分を多く含まない状態の歯ブラシを利用している場合は、膝の上で仰向け、あごをあげてもOK)
愛犬の年齢や状況に合わせてやり方を変えることで、お互い快適に歯磨きを続けられます。今回のポイントは、自分のやり方を見直す目安として参考にしてみてくださいね。
今回の件を糧とし、それ以来、永吏(エリー)先生は、施術中にワンコの咳やくしゃみを聞くと「ビショビショの歯ブラシのまま、指であごを引き上げた状態で歯磨きはしていませんか?」とお声掛けもするようにしているそうです。みなさんも参考にしてみてくださいね!