ちぇりいさん W・コーギー・P 13歳(取材当時)
point
・先代への後悔を、いま飼っている子に活かす
・老後は入院を考え、誰がどこを触っても大丈夫なようにする
・仮に別れが早まったとしても、後悔のない生き方をする
これまで、数々のドッグショーでチャンピオンに輝いてきた、ちぇりいちゃん。13歳で引退するまで、大女優のごとく見られることが仕事でした。
自分より若い犬達と一緒に暮らしていることで、持ち前の負けん気を刺激し活力源に。飼い主の田中さんは甘やかしてあげたい気持ちをこらえ、日々ちょっとした遊びやトレーニングを続けることで、心にいい刺激を与えているといいます。
先代の雑種が亡くなった時、多くの後悔を感じた飼い主さん。そのため、ちぇりいちゃんには子犬の頃から老後を見据えた育て方をしてきました。万が一の時は入院できるよう誰がどこを触っても大丈夫なようにしつけ、ハウストレーニングもしっかりと。視覚だけでコマンドを判断出来るハンドシグナルも取り入れました。
子どもの頃から、ショーや、訓練競技会、K9ゲーム、子孫を残す…などできることは何でもやってきました。しかし、ショーを引退して間もなく、ちぇりいちゃんが前庭疾患を発症。その時、「もしかしたら明日はないかも」と思ったそうです。「仮に別れが早まったとしてもお互い〝本当に楽しい犬生だったね〟と、笑って言いあえる自信があります。」現在は、後遺症もなく完治。そして、まもなく14歳。
「今後目や耳、脚が不自由になったとしても、ちぇりいから貰った挑戦状だと思ってひとつひとつ乗り越えていきたいです。」
◆W・コーギー・Pの歴史
イギリス・ウェールズ地方が原産国の牧畜犬。イギリス王室でも飼育されていることは有名。名前の由来は、ウェールズ語でウェルシュ(ウェールズ地方の)コーギー(ちっぽけな犬)。似た犬種にウェルシュ・コーギー・カーディガンがある。一般的に、ペンブロークは生後間もなく断尾するが、カーディガンにはその習慣がなく、長いシッポがある。
◆W・コーギー・Pの性格
活発で運動量が多く社交的。牧畜犬として人間との関わりが深く忠誠心がある反面、牛や羊のかかとをかみ追い立てる役目だったため、何にでもかみつく傾向があるのも否定できない。
◆W・コーギー・Pのケア
体毛はダブルコートでお手入れが必要。食欲旺盛で運動量が多いため体重管理や十分な運動など飼い主の管理が重要。胴長短足の体型から、足腰に負担がかかりやすく日頃から注意が必要。
◆W・コーギー・Pに多い病気
椎間板ヘルニア/股関節形成不全/変性性脊髄症/てんかん/尿路結石/緑内障
Vol.16(2012年7月号)に掲載。情報はすべて当時のものです。