point
・超音波検査やレントゲン検査などで発見されても区別することができない
・偶然みつかることが多い
・雌性ホルモンのバランスが崩れている可能性
卵巣嚢腫は卵胞嚢腫と黄体嚢腫に分けられます。卵胞の中には卵子が入っていて、卵子が排卵されると卵胞は黄体という組織に変化し妊娠を助けます。卵巣嚢腫は卵胞時に嚢腫になったか黄体時に嚢腫になったかの違いなので、超音波検査やレントゲン検査などで発見されても区別することはできません。
症状はないことがほとんどで、発情の間隔や持続期間に変化が起こることがあります。シニア犬に多い病気のため高齢での子宮卵巣摘出時や子宮蓄膿症の手術時に偶然みつかることが多い病気です。卵巣嚢腫が見つかった場合には雌性ホルモンのバランスが崩れている可能性があるので、症状がない場合でも子宮蓄膿症や乳腺腫瘍などの雌性ホルモンが関与している病気には今後気をつける必要があるでしょう。
監修:福田卓也先生/獣医師
’04年麻布大学獣医学部卒業後、都内動物病院院長を経て、現在、西日暮里ペットクリニック院長。その傍ら、麻布大学専科研修医として腎泌尿器科、一般外科を学ぶ
症状や治療法は一例です。病気を診断するものではありません。自己診断せず、かかりつけの獣医師に相談しましょう。【vol.27(2015年4月)掲載】※情報は掲載当時のものです。